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翻訳を外注する際の費用相場は?導入のメリットと外注サービス選びのポイントを解説

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目次

グローバル化が進み、国内市場が縮小する中で「海外進出を考えているが、自社内に多言語対応ができる従業員が不足している」という悩みを抱えている企業も多いのではないでしょうか。

海外企業とのコミュニケーションや営業活動のための提案資料・カタログの作成、さらには契約書の翻訳など、多言語対応が求められる場面は増えています。

そのような中で、海外企業とのやりとりをスムーズに行うために、翻訳の外注は有効的な解決方法の1つです。

本記事では翻訳を外注する際の費用相場、メリット、さらには外注サービスの選び方のポイントについて解説します。導入を検討している企業はぜひ参考にしてください。

翻訳を外注するメリット

翻訳を外注することで得られるメリットは3つ挙げられます。

  1. 翻訳のクオリティが高い

  2. レイアウトの調整まで対応

  3. 他業務の稼働を圧迫しない

翻訳の外注は翻訳品質の向上だけでなく、業務の効率化を図ることができます。それぞれについて解説していきます。

翻訳のクオリティが高い

翻訳を外注することで、高品質な文章を作成してもらえます。グローバル化が進む昨今では、「外国語が話せる」社員は増えているかもしれません。しかし、「外国語を話せるスキル」と「翻訳ができるスキル」は別物です。

翻訳は単に「言語を正確に変換する」だけでなく、相手の国の文化や習慣を理解し、適切なニュアンスや表現を選ぶことが求められます。特にビジネスで翻訳を活用する場合、誤解を招く表現や曖昧な文章は、企業の信頼を損なうリスクがあります。

翻訳を外注することで、専門家によって高品質で誤解のない明確な翻訳文章を作成してもらうことが可能です。これにより、ビジネスコミュニケーションの円滑化を図ることが期待できます。

レイアウトの調整まで対応

すでに日本語で完成しているマニュアルや説明書などを翻訳する際、文字数の増減によりレイアウトの修正が必要になることがあります。

翻訳自体のクオリティが高かったとしても、体裁の面で不必要な空白や不自然な改行があると、文章が分かりづらくなってしまいます。

翻訳の外注では、翻訳後のレイアウト調整にも対応し、見栄えや分かりやすさを意識したデザイン調整まで行ってくれることが一般的です。

言語を翻訳するだけでなく文書の「体裁」を合わせて整えてもらうことで、自社の負担を最小限に抑えられます。

他業務の稼働を圧迫しない

先述したように翻訳の仕事は単に「言語を正確に変換する」というだけではありません。

翻訳に慣れていない社員が翻訳業務を実施する場合、多くの時間を費やすことが想定され、本来の業務を行うための稼働が圧迫される可能性が非常に高くなります。

翻訳を外注することで、社員は通常通り自分の仕事に専念できるため業務の効率化を図ることができます。

翻訳を外注するデメリット

翻訳を外注する上で把握しておきたいデメリットは以下の3つです。

  1. 費用がかかる

  2. 情報漏えいのリスクがある

  3. 翻訳者のスキルレベルに違いがある

事前にデメリットやリスクを把握しておくことで対処できるものもあります。

以下では具体的な対処法についても解説していきます。

費用がかかる

翻訳を外注すればもちろん費用がかかります。

外注先によって基本の費用設定は異なりますが、専門性が高い分野、マイナーな言語の翻訳、特急対応が必要な場合は、基本料金にプラスされ高額になることが考えられるでしょう。

長期で翻訳を外注する場合には、継続的に外注費が発生することとなるため、負担が大きくなります。

どこまでの範囲で依頼するのか、外注選びの際は予算と照らし合わせて計画的に依頼をするようにしましょう。

情報漏えいのリスクがある

翻訳の際には、文書を外注先に共有して翻訳業務を依頼するため、社外秘の情報を提供することもあるでしょう。

翻訳者によって不正に情報漏えいをさせないため、依頼時には「秘密保持契約」を締結する必要があります。

業者を利用する場合には、業者と翻訳者間でも「秘密保持契約」を締結していることもあるため、確認をしておきましょう。

翻訳者のスキルレベルに違いがある

翻訳は知識や経験値、スキルレベルが大きく影響する仕事です。

そのため、同じ文書の翻訳であっても翻訳者のレベルの高さによってクオリティに違いが出ます。翻訳者のスキルレベルの確認・指定に関しては、以下のようなサービス内容が一般的です。

  • 翻訳者のレベルをチェックした上で指名ができるサービス

  • 翻訳者のレベルごとに料金プランが異なるサービス

  • 翻訳者のレベル指定ができないサービス

翻訳にどこまでの専門性やクオリティを求めるのかという点を明確にして、外注先やプランを選択する必要があります。

クオリティの高さを重視する場合は「ISO 17100」といった国際規格を満たしている翻訳会社を選択することをおすすめします。

翻訳を外注する際の費用相場

実際に翻訳を外注した場合、どの程度の費用が発生するのでしょうか?

本章では一般的な翻訳の費用相場について解説します。

翻訳外注の文字単価一覧

翻訳分野

英文和訳:英文→和訳(税別)

和文英訳:和文→英訳(税別)

特許明細書

26円

30円

コンピューターマニュアル


28円

20円

一般科学・工業技術

28円

21円

金融

30円

25円

経営管理・財務・契約書

30円

25円

医学・医療・薬学

35円

30円

引用:一般社団法人 日本翻訳連盟

上記は「一般社団法人 日本翻訳連盟」で公開している翻訳費用の目安となっています。

英文和訳の場合は1単語あたりの費用で、和文英訳の場合は1文字あたりの費用です。

例)

英文和訳の場合 「cost」は1単語で単価×1となります。

和文英訳の場合 「費用」は2文字で単価×2となります。

上記の料金表を参考にした場合、「一般科学・工業技術」の分野で、日本語の文章3,000文字を英語に翻訳すると

21円/字×3,000文字=63,000円となります。

翻訳費用を決定する項目

翻訳の費用は基本的に以下の4つの項目によって決定されます。

  • 文字数

  • 翻訳言語

  • 納品期間

  • 専門性・難易度の高さ

文字数

翻訳は文字数、単語単位での料金設定になることが一般的です。

そのため、翻訳の文字数、単語数が多いほど高額になることが考えられます。

翻訳言語

英語や中国語など話者人口が多くメジャーな言語は低単価となりますが、ヘブライ語・マケドニア語などマイナーな言語になるほど高単価となります。

納品期間

緊急案件など急ぎの翻訳はプラスで料金が発生するケースもあります。

見積もり時には納期の確認をしておく必要があるでしょう。

専門性・難易度の高さ

翻訳を行う文書のなかには専門用語や知識などが必要となるものも存在します。

専門性の高い文書の翻訳は、一般的な文章の翻訳よりも難易度が高く、文字単価が高くなる傾向があります。

翻訳を依頼できる外注先の種類

翻訳の外注先は多数存在しますが、大きく分けて3つの種類に分けられます。

  • アウトソーシング

  • クラウドソーシング

  • 専門業者

それぞれサービスの特徴が異なるため、外注先として選ぶ際は優先事項を明確にして選択するようにしましょう。

種類

対応言語

金額

専門性

作業量

業務の対応範囲

アウトソーシング

クラウドソーシング

専門業者

アウトソーシング

アウトソーシングとは社内業務の一部を外注専門の業者へ委託することです。

経理・採用などのバックオフィス業務をはじめ、幅広い業務に対応してくれます。

発注する業務内容に応じて、適宜スキルを持ったスタッフが選定され対応してくれるため、スタッフを選定する手間もなく依頼することが可能です。

また、アウトソーシングでは稼働時間あたりの料金設定が一般的です。

翻訳を依頼する場合でも文字単価ではなく、稼働時間で料金が決まります。

専門性や対応する言語の種類では翻訳の専門業者がより優れている場合もありますが、一般的な文書かつメジャー言語の対応であれば、申し分ないアウトプットが得られる場合が多いでしょう。専門業者より割安になる場合もあるため、合わせて検討することをおすすめします。

また、大量発注にも応じることができる業者が多いため、翻訳してもらいたい文書のボリュームが多い場合は有効な外注先だといえます。

さらに、翻訳以外の業務を依頼することも可能であるため、社内に代行を依頼したい業務が他にもある場合は、まとめて依頼することで便利に活用できるでしょう。

クラウドソーシング

クラウドソーシングはクラウドソーシングサービスに登録している個人に依頼ができます。

アウトソーシングが外注専門の「業者」であるのに対し、クラウドソーシングは「個人」に発注する形となります。

業者に依頼するよりも低価格で依頼ができ、オンラインのみのやりとりで気軽に依頼しやすい点は魅力ポイントと言えるでしょう。

一方で、登録している翻訳者のスキルレベルは初心者からベテランの方まで幅広く、発注する人材の選定を自社で行う必要があるため、時間が取られるリスクがあります。

また、個人に対する発注となるため少量の依頼向きであるといえるでしょう。

専門業者

翻訳のみを請け負う専門業者です。

翻訳のスキルレベルが高く、専門的な知識を持ち合わせており、幅広い言語にも対応してもらえる業者が多くなっています。

翻訳者のスキルレベルが保証されているところも多く、大量の発注も可能です。

金額が高額になりやすい点が懸念点ではありますが、「クオリティの高さ」を重要視する企業にはおすすめです。

翻訳の外注選び 3つのポイント

翻訳の外注を選定する際には3つのポイントをチェックするようにしましょう。

  • 翻訳したい言語に対応しているか

  • 希望する作業量に対応できるか

  • 専門性が求められる内容か

詳しく解説します。

翻訳したい言語に対応しているか

メジャーな言語である「英語」「中国語」などは対応している外注先が多数ですが、マイナーな言語では対応していないケースもあります。

Aの文書は英語、Bの文書はフィリピン語など複数の言語への翻訳が必要な場合、AとBの文書をそれぞれ別の外注先に依頼するのは管理面での負担も増えます。

翻訳を必要とする言語に対応しているかどうかを把握してから依頼するようにしましょう。

希望する作業量に対応できるか

依頼前には作業量と納品期限を確認しておくようにしましょう。

例えば、大量の作業が必要になる場合は「個人」に依頼するクラウドソーシングは不向きです。

時間がかかることはもちろんですが、無理なスケジュールでの翻訳はクオリティを落としかねません。

専門業者やアウトソーシングなど「業者」に依頼する必要があるでしょう。

専門性が求められる内容か

下記のような分野の依頼をする際は、専門性の高さも重要です。

  • 特許申請

  • IT関連

  • 科学・工業

  • 医療

  • 金融・経済

  • 法律・契約書

専門性の高い文書の翻訳を求める場合は、外注先に専門的な分野に対応できるスキル保有者がいるかどうか確認をするようにしましょう。

専門性が高い分野の場合、通常の翻訳費用にプラスでオプション費用が発生する場合もあります。

見積もりを取って確認をするようにしましょう。

翻訳を外注依頼する流れ

外注先に依頼する際の一連の流れは以下の通りです。

  1. 外注先を選ぶ

  2. 見積もり・発注

  3. 納品後に検収する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

外注先を選ぶ

まずは自社の要望にあった外注先を選定していきます。

先述した「外注選び 3つのポイント」を踏まえ、候補を絞り込んでいきましょう。

外注先の中にはトライアルプランを用意しているところもあります。

トライアルプランで一部の業務を依頼して、クオリティや対応に問題がなければ継続を検討することもおすすめです。

見積もり・発注

ホームページなど事前情報でおおよその費用は把握できますが、オプション費用の有無など想定と違うこともあります。

要望をしっかりと伝えた後で見積もりを取って予算と照らし合わせましょう。

可能であれば実際に原文を送った上で見積もりを出してもらうと、より明確に費用を算出できるでしょう。

見積もりの内容や、契約書や規約等に記載された条件を確認しましたら、外注先と契約を締結し、翻訳業務を進めていただきます。

納品後に検収する

外注先から納品されたら、検収をします。

検収の際には以下のポイントを確認すると良いでしょう。

  • 指示・要望が反映されているか

  • 翻訳前の文書の意味合いがそのまま反映されているか

  • 納品期日を守って納品されているか

検収をした結果、修正が必要であると判断した場合には「修正依頼」を出しましょう。

修正の対応範囲は外注先によって異なり、追加費用がかかる可能性もあります。

見積書や契約書に記載されている場合がありますが、あらかじめ修正の対応回数や期間に関しても、確認をしておくと安心できるでしょう。

翻訳の外注先おすすめ3選

本章では翻訳の外注先としておすすめできる3つの外注先を紹介します。

  1. カチアルサポート|NTT印刷株式会社(アウトソーシング)

  2. CrowdWorks|株式会社クラウドワークス(クラウドソーシング)

  3. TRANSMART|トランスマート株式会社(専門業者)

サービス内容を比較して、自社のニーズに合致する業者を選びましょう。

①カチアルサポート|NTT印刷株式会社(アウトソーシング)

出典:NTT印刷株式会社 カチアルサポート

NTT印刷株式会社が提供するカチアルサポートは、さまざまなバックオフィス業務を厳選されたスタッフが代行・サポートするBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービスです。

翻訳のみならず、さまざまな業務を自由に組み合わせることができ、多方面から企業の業務効率化を支援します。

厳選された正社員のスタッフが、サービス提供元拠点まで出社して業務を遂行するため、社内の重要な文書の翻訳を依頼する場合も、セキュリティや品質の面で安心して外注することができるでしょう。

業務にあった最適なスタッフが選定されるため、人材選定の手間も省けます。

外注種別

アウトソーシング

費用

初回限定エントリープラン 43,000円/月(税込 47,300円)

月12時間、3ヶ月契約


ライトプラン       55,000円/月(税込 60,500円)

月12時間、3ヶ月契約


スタンダードプラン    118,000円/月(税込 129,800円)

月30時間、6ヶ月契約


プロプラン        106,000円/月(税込116,600円)

月30時間、12ヶ月契約

業務範囲

翻訳(英・中)、経理、営業事務、秘書などに幅広く対応

特徴

・厳しい面接やスキルテストを通過した業務経験者(正社員)による対応

・翻訳業務のほか営業事務や経理など、幅広い業務に対応

参照:NTT印刷株式会社 カチアルサポート

②クラウドワークス|株式会社クラウドワークス(クラウドソーシング)

出典:株式会社クラウドワークス CrowdWorks

日本最大級のクラウドソーシングサービスを提供しています。

2023年には登録ユーザー数は累計600万人を超え、人材探しには最適なサービスと言えるでしょう。

オンラインでのやりとりが基本であり、価格帯や納期など柔軟に相談しやすい点も魅力です。

外注種別

クラウドソーシング

費用

要相談

業務範囲

要相談

特徴

・日本最大のクラウドソーシングサービス

・全てオンラインでのやりとりで完結

・あらゆる専門分野を持つ翻訳家が登録

参照:株式会社クラウドワークス CrowdWorks

③TRANSMART|トランスマート株式会社(専門業者)

出典:トランスマート株式会社 TRANSMART

用途に応じて「受託翻訳(長期管理)」と「クラウド翻訳(単発)」を選択できる翻訳の専門業者です。

「受託翻訳」ではプロジェクトマネージャーが案件のスケジュールや品質を管理して進行します。

「クラウド翻訳」では24時間365日オンラインで見積もり〜発注まで受け付けており、翻訳者確定〜納品までの平均納品時間は23時間51分と、とてもスピーディです。

「ビジネスプラン」「コンシェルジュプラン」では翻訳者のプロフィール情報やスキルから翻訳者の指名も可能です。

外注種別

専門業者

費用

パーソナル:日→英 6円(税込)〜/英→日 8円(税込)〜

ビジネス:日→英 10円(税込)〜/英→日 15円(税込)〜

コンシェルジュ:要相談

業務範囲

翻訳業務

特徴

・受託翻訳とクラウド翻訳が選択可能

・100言語以上の翻訳に対応

・マニュアル作成〜SNS投稿まで幅広い翻訳業務に対応

参照:トランスマート株式会社 TRANSMART

翻訳を外注してスムーズに海外企業とやり取りを!

翻訳の外注についてのメリット・デメリットを踏まえ、おすすめの外注先についてご紹介してきました。

本記事のまとめは以下の通りです。

  • 翻訳を外注することで、本来の業務を圧迫せず海外企業とのやり取りを円滑に行える

  • 翻訳に求める専門性や作業量、予算に応じて適切な種類の翻訳外注先を選定すると良い

  • 質の高い翻訳による円滑なコミュニケーションは企業の信頼へとつながる

「自社内に多言語対応ができる従業員が不足している」という場合は、翻訳業務を外注することも対応策の一つといえます。

カチアルサポートは、翻訳の業務のみならず、その他バックオフィス業務(経理、営業事務、秘書など)を幅広くサポート可能です。

翻訳以外にも効率化したい業務や外注を検討している業務がある企業は一度検討してみてはいかがでしょうか。