業務効率化

雑務とはどんな仕事?定義と具体例、効率的に処理する方法を紹介

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目次

「日々の雑務に追われ、本来の業務に集中できない」
「雑務とコア業務の境界線が曖昧になっており、基準を明確にしたい」
業務の効率性がますます重視される中、雑務の処理について悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。
実は、重要性が低く見られがちな雑務も、企業全体の生産性に大きな影響を与えているのです。

本記事では、雑務の定義や具体的な例を挙げながら、その重要性と効率的な処理方法について解説します。
雑務について理解し、業務の効率化・生産性アップを実現したい方は、ぜひ最後までご覧ください。

雑務とはどんな仕事?定義と具体例

雑務とは、主となる業務とは直接関係がなく、売上に直結しない業務を指します。
しかし、雑務が適切に行われるからこそ、業務全体が円滑に進みます。
雑務の具体例としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 文書管理:書類の整理、ファイリング、保管

  • 備品管理:オフィス用品の発注、在庫管理

  • 環境整備:オフィスの清掃、整理整頓

  • 来客対応:お茶出し、案内

  • 電話応対:取次ぎ、伝言メモの作成

  • 会議準備:会議室の予約、資料の準備

  • 郵便物の処理:仕分け、発送作業

  • スケジュール管理:予定表の作成、更新

  • 経費精算:領収書の整理、申請書類の作成

雑務と雑用の違い

雑務と雑用、似ているようで実は少し異なります。
雑務は、企業の運営に必要なさまざまな業務を指します。一方、雑用は日常生活全般にわたる雑多な作業を意味し、家事や買い物、ゴミ出しなども含まれます。
雑務は職場での業務が中心ですが、雑用は家庭や生活全般に関連するため、より広い範囲を指す言葉です。

雑務の重要性と企業への影響

雑務が重要である主な理由として、次の2つが挙げられます。

  • 業務に取り組みやすい環境が整う

  • 社員の満足度向上に寄与する

雑務は一見些細なものに思えますが、企業の円滑な運営に大きな影響を与えています。

業務に取り組みやすい環境が整う

雑務が適切に管理・実施されることで、社員全員がより快適に業務に取り組める環境が整います。たとえば、オフィス内の書類や備品が整理整頓されていれば、必要なものをすぐに探し出すことができ、業務の効率化に繋がります。また、会議室の予約状況が適切に管理されていれば、急な会議にもスムーズに対応できるようになり、業務を円滑に進めることができます。

雑務は快適なオフィス環境を維持し、社員の生産性を高める上で非常に重要な役割を果たしているのです。雑務がしっかりと実施されることで、社員は自身の業務に集中し、より創造的で独創的な業務に取り組むことができるようになります

社員の満足度向上に寄与する

適切に管理された雑務は、社員の満足度向上に大きく貢献します。例えば、オフィスを清潔で整頓された状態に保つことで快適な労働環境が整い、社員の業務に対するモチベーションが高まります。社員満足度が向上することで、ひいては企業全体の士気や顧客からの信頼度の向上にも繋がります。

日々発生する些細ともとれる雑務が滞りなく実施されることで、職場環境が整い、社員満足度も向上し、離職率の低減や優秀な人材の確保という面でも良い影響が生じます。

雑務を軽視することによる問題点

雑務を軽視することは、一見すると大きな問題にはつながらないように思えます。
しかし、実際には企業全体に深刻な影響を及ぼす可能性があるのです。

雑務が適切に処理されないことで、業務の中断や混乱が頻繁に生まれ、結果として業務全体の効率が低下します。
また、雑務の放置は職場環境の劣化を招き、社員のモチベーション低下や生産性の低下につながります。

雑務の軽視は、単純に個々の些細な業務が滞ることにとどまらず、業務全体に関わる機能を低下させます。
これにより、長期的には企業の競争力を弱める要因となりかねないのです。

雑務をこなすメリット

雑務をこなすことの主なメリットは以下の4つです。

  • 社員にビジネスマナーが身につく

  • 社員にタスク管理のスキルが身に付く

  • 交渉力がアップする

  • 企業全体まで視野が広がる

雑務は企業にとって重要ですが、実施する本人にとってもたくさんのメリットがあります。

社員にビジネスマナーが身につく

雑務をこなすことで、基本的なビジネスマナーを自然と身につけられます。
たとえば、来客時のお茶出しでは、適切な言葉遣いや態度、タイミングを学びます。
電話応対では、ビジネス電話における基本的なマナーを実践的に習得できます。
その他にも、社内文書の配布や回覧では、文書の取り扱い方や社内のコミュニケーションルールについて学ぶことができるでしょう。

社員にタスク管理のスキルが身に付く

雑務を効率的にこなすためには、適切なタスク管理スキルが不可欠です。
多岐にわたる雑務を限られた時間内で処理するには、優先順位の設定、時間配分、進捗管理などのスキルが必要です。

たとえば、複数の部署から依頼されたコピー業務をどのような順序で行うか、緊急の来客対応と定期的な備品チェックをどのようにスケジューリングするかなど、日々の判断が求められます。
雑務の経験を通じて培われたタスク管理スキルは、より複雑な業務を任された際に大いに役立ちます。

社員に交渉力が身につく

雑務をこなす過程で、さまざまな場面で交渉の機会が生まれます。
たとえば、会議室や懇親会の会場などの予約調整では、限られたリソースを複数の部署で共有するための交渉が必要です。
発注業務では、予算内で最適な品質と数量を確保するために、業者との交渉が求められます。
雑務の経験を通じて、相手の立場を理解しつつ自分の要求を通す力、妥協点を見出す能力、説得力のある提案をする技術など、ビジネスにおいて重要な交渉スキルが磨かれていきます。

企業全体まで視野が広がる

雑務を通じて、全体の業務の流れや、各部署の役割を理解できるのも大きなメリットです。
たとえば、社内文書の配布や備品の管理を担当することで、各部署の業務内容や、必要とするリソースが把握できます。
全体像を把握することで、自分の業務が社内でどのような位置づけにあるかも分かるはずです。
結果として、より広い視野で自分の仕事を捉えられるようになり、効果的な意思決定や提案ができます。

雑務のデメリット

一方で、雑務には次のようなデメリットもあります。

  • コア業務に時間を割けない

  • モチベーションの低下

マイナス要素を理解したうえで、雑務と向き合うことが大切です。

コア業務に時間を割けない

雑務が多すぎると、利益に直結するコア業務に十分な時間を割けなくなる可能性があります。
特に、雑務の量が多い場合や、効率的に処理できていない場合に顕著です。

結果的に、重要な締め切りに間に合わない、業務の質が低下する、新しいプロジェクトに着手できないなどの問題が発生する可能性があります。

モチベーションの低下

雑務ばかりをこなしていると、自身の専門性や能力を活かせていないと感じ、モチベーションが低下する可能性があります。
特に、高度な専門知識やスキルを持つ社員が単純作業ばかりを任されると、不満を感じやすくなるのです。
また、雑務の重要性が組織内で正当に評価されていない場合、「自分の仕事は重要ではない」という感覚を抱きやすいです。
徐々に仕事への意欲が失われ、パフォーマンスの低下につながる恐れがあります。

雑務の効率化と改善方法

雑務を効率的に処理するためには、次の4つの方法が効果的です。

  • 雑務の優先順位を付ける

  • 雑務の自動化・デジタル化

  • 雑務の実施タイミングを調整する

  • 雑務の外部委託(アウトソーシング)

自社にとって最適な手法を採用し、日々の雑務を効率的に処理しましょう。

雑務の優先順位を付ける

雑務の優先順位付けは、効率的な業務遂行のカギです。すべての雑務を同等に扱うのではなく、重要度と緊急度に基づいて優先順位をつけて取り組むことで、限られた時間とリソースを最適に活用できます。

たとえば、アイゼンハワーのマトリクスを使用して、「重要かつ緊急」「重要だが緊急ではない」「緊急だが重要ではない」「重要でも緊急でもない」の4つに分類し、それぞれに適した対応を取ります。

「重要かつ緊急」な雑務は即座に取り組み、「重要だが緊急ではない」ものは計画的に処理します。一方、「緊急だが重要ではない」雑務は可能な限り委託や自動化を検討し、「重要でも緊急でもない」ものは思い切って省略も考えます。

タスクに優先順位をつけることで、本当に必要な雑務に集中でき、全体的な生産性が向上します。

雑務の自動化・デジタル化

デジタル化は雑務の効率化に大きな効果をもたらします。
紙ベースの作業をデジタル化すれば、情報の検索や共有の効率化が期待できます。

たとえば、紙の書類をスキャンしてデジタルアーカイブ化すれば、必要な情報をキーワード検索で瞬時に見つけ出すことができます。
また、クラウドサービスを活用すれば、場所や時間を問わず必要な情報にアクセスできるため、移動時間の削減などによる効率化が見込めます

雑務の実施タイミングを調整する

雑務を行うタイミングを見直すことも、有効な手段の一つです。
例えば、集中力の高い状態にある午前中に高い思考力を求められる業務を行い、午後の集中力が低下しがちな時間帯には単純作業がメインの雑務に取り組むなど、業務の実施スケジュールを調整することが効果的です。

メールチェックや電話応対などの中断しやすい作業は、一定の時間帯にまとめて行うことで、他の業務への影響を最小限に抑えられます。
他部署との連携が必要な雑務は、相手の業務スケジュールも考慮して適切なタイミングで行うことで、スムーズに進行できます。

雑務の外部委託(アウトソーシング)

雑務の多くは、外部の専門業者に委託することで効率よく処理できます。
特に、データ入力・集計・整理などは、専門のサービス業者に任せることで大幅な生産性アップが期待できます。
ただし、外部委託を検討する際は、費用対効果や情報セキュリティの観点から慎重に検討することが重要です。
信頼できるパートナーを選定し、適切な管理体制を構築できれば、業務を効率的に進めることが可能になります。

雑務をアウトソーシングする利点

雑務を外部に委託するメリットは以下の5つです。

  • 正社員がコア業務に注力できる

  • 社外の高度な知見やスキルを活用できる

  • 採用コストや教育コストがかからない

  • 業務の属人化を防げる

  • 必要な期間に必要な業務を依頼できる

外注化のメリットを正しく理解して、戦略的に活用していきましょう。

正社員がコア業務に注力できる

雑務を外注化すれば、正社員が企業の中核となる業務に集中できます。たとえば、営業担当者であれば、雑務から解放されることで、受注獲得に向けた営業活動や新規顧客の開拓に注力することが可能になります。

また、例えば商品開発チームの場合も、リサーチやデータ整理・資料作成といった雑務から解放されることで、創造的なアイディアを考案したりや製品改良を行ったりすることに集中することができます。
企業の利益に直結するコア業務に注力することで、利益拡大や事業成長を加速することができます。

また本来注力していたと考えていた重要な業務に集中できることで、社員のモチベーションや業務の質が向上します。

社員が自身の専門性を発揮しやすい業務に集中できる環境が整うことで、キャリアへの満足度も高まり、長期的には人材の定着率向上にも寄与するでしょう。

社外の高度なスキルや知見を活用できる

雑務のアウトソーシングにより、専門業者の高度な知識やスキルを活用できます。
一見単純に思える雑務でも、その作業のプロフェッショナルが行うことで大きな違いが生まれます。
たとえば、オフィスの清掃を専門業者に委託すれば、最新の洗剤や機材を使用した、より徹底的な清掃が可能です。

来客対応においても、専門のトレーニングを受けたスタッフが対応すれば、企業イメージの向上につながります。
また、文書管理や備品管理では、専門業者が持つ最新のシステムやノウハウを活用することで、効率的かつ正確な管理が実現します。

さらに、専門業者は常に業界の最新トレンドや技術を把握しているため、企業にとって有益な提案や改善策を提供してくれる可能性もあります。
結果として、雑務の業務品質が向上し、企業全体の業務効率や環境の改善につながります。

採用コストや教育コストがかからない

雑務をアウトソーシングすれば、採用や教育にかかるコストを抑えることができます。
社内で雑務を担当する社員を雇用する場合、求人広告の掲載、面接の実施、書類選考など、採用に多くの時間と費用がかかります。

また、採用後も業務に慣れるまでの研修期間が必要となり、稼働を開始できるまでに時間と稼働がかかります。さらに、社員雇用に伴う社会保険や福利厚生などの付随コストも発生します。

一方、アウトソーシングの場合は採用や教育に時間的・金銭的コストがかかりません。
アウトソーシングサービスはすでに訓練された人材が業務を行うため、即戦力として活用できます。
また、業務量の変動に応じて柔軟に対応できるため、人員の過不足による非効率も解消されます。
長期的に見れば、雑務の業務品質を向上しなら、人件費などのコストを削減できる可能性が高くあります。

業務の属人化を防げる

雑務のアウトソーシングは、業務の属人化を効果的に防ぐ手段でもあります。
社内で特定の個人が雑務を担当していると、その人物の不在時に業務が滞る危険性があります。
たとえば、ある社員が独自の方法で書類作成やデータ集計を行っていた場合を考えてみましょう。
その社員が不在となるとき、もしくは退職したときに、他の社員が同じやり方で仕事を再現できない状況になります。

しかしアウトソーシングすれば、標準化された方法で業務が遂行され、担当者が変わる場合も一定の品質が保たれます。
また、アウトソーシングサービスでは複数の担当者で業務を把握し実施しているため、急な欠員が出ることはなく滞りなく業務が継続されます。
アウトソーシングの利用に伴い、業務内容の可視化やマニュアル・手順書の整備に繋がるため、社内の引継ぎや新人教育の負担も軽減されます。
結果として、企業の業務継続性が高まり、リスク管理の観点からも有益です。

必要な期間に必要な業務を依頼できる

雑務をアウトソーシングする場合、必要な時に必要な分だけの業務を依頼することが可能です。
社内で雑務を担当する正社員を雇用すると、繁忙期と閑散期に関わらず一定の人件費がかかります。
しかし、アウトソーシングすることで、業務量の変動に応じて柔軟にリソースやコストを調整できます。
たとえば、展示会や大型イベントの前には清掃や備品管理の頻度を増やし、通常期には必要最小限のサービスに抑えるといった対応が可能です。

また、季節性の高い業務や一時的なプロジェクトにも無駄なく対応できます。
たとえば、年末年始の大掃除や、オフィス移転時の文書整理などが挙げられます。
普段は必要ないが特定の時期に集中的に発生する雑務も、外注化すれば効率的に処理できます。
外注化による柔軟性は、企業のコスト管理を容易にし、経営の機動性を高めることにつながります。

雑務の効率化ならカチアルサポートがおすすめ

出典:カチアルサポート NTT印刷株式企業

雑務の効率化にはさまざまな方法がありますが、実行に移すのは簡単ではありません。
「雑務に時間を取られすぎて本来の業務に集中できない...」
「雑務の効率化を図りたいけど、どこから手をつければ良いかわからない...」
といった悩みを抱えている企業も多いのではないでしょうか。
そのような場合におすすめなのが、カチアルサポートです。

カチアルサポートは、幅広いバックオフィス業務を代行するアウトソーシングサービスです。
 データ入力・集計・整理、資料作成、リサーチ、議事録作成など、これまで稼働を圧迫していた雑務を代行します。経理・営業事務・採用/人事・クリエイティブ等、さまざまな業務分野に対応しているため、雑務以外の業務も合わせて依頼することで、さらに業務の効率化を図ることが可能です。

カチアルサポートを活用すれば、企業は雑務の負担から解放され、事業運営や利益に直結する重要な業務に専念することができます。業務効率化によるコア業務への注力を検討されている企業におすすめのサービスとなっております。

サービス名

カチアルサポート

費用

初回限定エントリープラン 43,000円/月(税込 47,300円)

月内利用時間12時間、契約月数3ヶ月


ライトプラン       55,000円/月(税込 60,500円)

月内利用時間12時間、契約月数3ヶ月


スタンダードプラン    118,000円/月(税込 129,800円)

月内利用時間30時間、契約月数6ヶ月


プロプラン        106,000円/月(税込116,600円)

月内利用時間30時間、契約月数12ヶ月

サービス内容

秘書、営業事務、経理、採用・人事、クリエイティブ、簡易翻訳、リサーチ 等

特徴

複数部署での人手不足を1つのサービスで解消

厳しい採用過程を通過した正社員のアシスタント

必要に応じて月ごとに依頼内容を組み替えることが可能

参照:NTT印刷株式会社 カチアルサポート

まとめ:雑務を前向きに捉え、成長と効率化の機会に

本記事では、雑務の定義や重要性、効率化の方法などについて解説しました。記事のまとめは以下のとおりです。

<記事まとめ>

  • 雑務をうまく管理すると、企業の生産性が上がり、長く成長し続けられる

  • 雑務は企業の運営に欠かせず、社会人の基本的なスキルを身につけるのにも役立つ

  • 雑務を効率よく行うには、優先度づけや自動化、外部への委託が効果的

雑務への対応方法を社内全体で共有し、ひとつずつ管理するためには、大きな時間と労力がかかります。
外部のリソースなども活用しながら、効率的に雑務を処理していくことが重要です。

雑務を効率化することができれば、社内のリソースを有効活用することができれば、コア業務に注力でき、利益拡大や事業成長を加速することが可能です。

カチアルサポートのようなアウトソーシングサービスを活用し、雑務を効果的に手放し、業務の効率化を実践していきましょう。